当ひかりメディカルグループは、奥村外科胃腸科を母体とし、医療・福祉施設・デイサービス・ショートステイ・在宅支援を通して、地域の皆様、特にご高齢の方に安心で快適な毎日を送って頂けるよう、看護・介護サービスを行っております。
病院には外来の患者様の他に、グループ関連施設からも入所されている方が、職員さんに連れられて来院されますが、その際長期の入院になりますと、在籍していた施設は一旦退所になります。
そうなると身体は良くなっても、戻るところが無くなるのでは?と心配される方もいらっしゃいますが、担当のケアマネージャーをはじめ、病院や各グループ内施設の担当者が話し合い、できる限りご本人様・ご家族様の希望に沿えるよう努力しております。
実体験を元に
就職した当初は、グループの一員でありながら、他施設・他職種について曖昧にしか理解しておりませんでしたが、数年前に離れて暮らしている祖母が倒れた時に、現実のこととして感じることができました。
習い事や買い物、旅行など、よく外に出ていく祖母でしたが、ある夏の日の午後、路上で倒れているところを、通りすがりの方に発見され、救急車で運ばれました。
子供の頃から、祖母はいつでも元気なイメージがあったので、突然の知らせに驚いたのを覚えています。
大きな病院に入院し、その後かかりつけ医の診療所へ転院。
数カ月の入院生活の間に、数キロ歩けていた足は弱り、明るかった表情は消え、染めて黒かった髪も真っ白になっていました。
そして、ちょっと怪しいなくらいに思っていた言動が、完全に認知症と診断ざれるまで進行していました。
今まで元気に動き回っていた人ですので、自宅がバリアフリーになっていることもなく、家族はいても介護に専念する状態ではありませんでしたので、退院日を告げられた家の人は、どうしたものか思案に暮れていました。
そんな時、先生の計らいで、病院のグループ内にあるケアプランセンターから相談員さんが訪問してくれて、これからの事を相談することができたそうです。
まずは、在宅に戻るにしても、施設に入所するにしても、介護申請をしなければならないということが第一の問題でした。
申請書類は詳細な内容を記載しなければならず、初見ではなかなか理解しづらいものです。要支援1から始まり要介護5まで、どのレベルに認定されるかで受けられるサービスも利用できる施設も変わってくる為、必要な申請書類の作成や提出など、煩雑になりがちなことを代行していただけたことで、安心して認定調査の結果を待つことができたそうです。
結果、祖母は要介護4と認定され、グループ内にある特別養護老人ホームに入所することになりました。
こうしてふり返ってみると、昔から家族で利用している病院でしたが、それがかかりつけ医となり、多種多様なグループ関連施設と連携していることで、スムーズにことが運んだのだなあと感じます。
世の流れ
今、厚生労働省では地域包括ケアシステムの実現に向けて動いています。 →厚生労働省HPへ
地域包括ケアシステムとは、団塊の世代(約800万人)が75歳以上となる2025年をめどに、重度な要介護状態となっても、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供されるものです。
2025年以降は、国民の医療や介護の需要が、さらに増加することが見込まれています。
私の親はまさに団塊の世代にあたり、まだ先のことと思っていたけれど、10年を切りました。
今は元気でも、祖母のように急にその日が来るかもしれません。日ごろから情報を収集や、勉強会に参加し、兆候があれば早目に地域包括支援センター等訪問して、その日に備えたいと思う今日この頃です。
担当:奥村外科胃腸科
この記事へのコメントはありません。